深々と降る雪が心に沁みる。
白く降り続けるこの雪は、一体誰の気持ちなんだろう?
天を見つめてそんな事を考えた。
un(abatedly) 02
2月に入ってますます寒くなった。
美咲の気持ちを聞いてからも、朝の日課は変わらない。
むしろ色々相談される事が増えたかな。
嫌じゃない。自分を頼りにしてくれていて嬉しい気持ちの方が強い。
だけど…心から応援できない。
私が火原先輩を好きだからって事じゃない
でも表面上でしか美咲の幸せを願ってない。
奥の方でムカムカする……。
変な感じ
開け放してある窓のサンに頭を置いて外の風で頭を冷やす。
十分過ぎる程の冷風に上を見ると灰色の雲。
雪降るかなー夜降ればいいなーなんて考えてたら美咲が来た。
「おっはー!」
「おはー。朝からテンション高いねー」
「そう?ってかこの部屋寒いよ、ヒーター付けるから窓閉めて!」
「はーいはい」
「二回も返事しなくていいよ!」
「チッチッチー。二回同じ事を言うのはそれが大事な事だからですよ」
「あ、っそ」
酷いよ美咲!なんて良いながら私は窓を閉めた。
うん。こういうのが良い。こういうのが好き。
今まで通りで良いんだ。
別に気にする必要は無い。何時も通りに接すれば良い。
「聞いて聞いて!」
「ヤダ」
「ヤダって言っても言っちゃうもんねー!今日ね学校の門に入るときに火原先輩見かけちゃった!でね『おはようございます』って言っちゃった!」
「やったじゃん!先輩そしたら何て?」
「『おはよう』って!しかも笑顔付き♪」
「良かったね。あの日からずっと挨拶してるんでしょ」
「勿論ですよ!私行動派ですから」
「じゃあ明後日のバレンタインは気合入りまくり?」
「とーぜん。手作りで頑張る!」
「私の分もよろしくね」
「えー…。あげてもくれないじゃん」
「私は愛で返すよ。注ぎ込んであげるからね☆」
「私の愛は火原先輩に注ぎ込むから一方通行だー。哀しー」
チクリと胸が痛んだ。
嫉妬?妬み?ううん違う。
分からないけど胸が痛む。
そしてその痛みに追い討ちをかける様に美咲は言った。
「バレンタインに私告白する。先輩今年卒業だし、今言わないと言えない気がする!」
「頑張ってね」
「うん!上手くいってもいかなくてもに一番に知らせるから。ケータイこまめにチェックしてて」
「オッケー。グッドラック」
★
そして2月14日の夜。美咲から『オッケーだったー!!』ってメールが着た。
返信内容は覚えていない。
ベッドの上に横になって外の白を眺める。
さっきまでは小降りだったのに、今は吹雪いている。
この調子だと明日は学校休みになるな。
徐にベランダへ出て、雪の積もったそこに座り込んだ。
外は暗い。
星も無い。
それでも白く輝いている雪に見惚れる。
目元にくっ付いた雪が体温で溶けて、涙の様に下に伝う。
この如何し様もない痛みも一緒に流れてしまえばいい。
この寒さで凍ってしまって溶けなくなればいい。
自分の汚さを認識した夜
私は雪が好きになった。
to be continued later...
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えっと一様ですが、百合話ではないです。
retouch :05/09/19
ワンドリ投票箱に清き一票を!!!